氷の華
「三週間後の店長会議に支障が出ないかと思っているんだがな。」


付け回しの仕事は多岐に渡るが、フリー客にどのキャストを付けるかを見極め、その指示を出すのなどの役目がある。


自分好みのキャストが当て行われれば、当然客としては嬉しい。


そこから二度目、三度目の来店も見込めるようになる。


「今は社長も[ミルキィ]の店長役を兼任なさって下さってますので、私が辛いとは言えません。それに、今は店内に大きな動きもありませんし、店長会議までには両方をこなせるように致しますので。」


確かに、社長業と[ミルキィ]の店長役を兼任しているのは、付け回しと[ミルキィ]の店長役をしている柿沢と似た状況にある。


「それなら良いが。」


柿沢の言葉に、どちらも完全にこなした上で、問題は退屈な事だと言っていた桃城の姿が思い浮かんでいた。
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