氷の華
俺の上に跨っていた莉沙が、一際甘美な声を天井に向けて放ち果てた。


甘ったるい吐息を吐きながら、俺の上に身体を預けてくる。


莉沙の豊かな乳房が、俺の胸板に当たって形が崩れていく。


客には艶やかで定評がある莉沙の長い髪が、顎や頬にかかって鬱陶しい。


もっと言えば、莉沙自体が鬱陶しい。


当然、そんな事は言葉に出さない。


[ミルキィ]のナンバー1として、俺に金を運んでくれる間は、義理のセックスだろうが付き合ってやる。


だが逆を言えば、それが無くなった時には用済みだ。
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