氷の華
「はい。明日から出勤予定のキャストは全くの素人ですので、愛と恋の二人を見本にしてくれれば良いのですが。」


莉沙のナンバー１から順に、ナンバー２の雪乃は淑やかで大人な雰囲気。


ナンバー３のレオナは有無を言わせぬ美人系、莉沙を慕っているナンバー４の流亜は、小柄な身体を生かした可愛い系。


先月のナンバー５はマドカだったが、それも誕生日イベントがあったからで、ナンバー５の席は月替わりだった。


それを考えると、愛と恋のどちらかがナンバー５の席に収まるかもしれない。


店長という役職を与えられたばかりの柿沢が、二人の経験者に期待するのも無理はなかった。


「今は即戦力が欲しい訳じゃない。新店舗のオープンに間に合えば良いんだ。」


裏事情を知らず、愛と恋の二人を一押しにしかねない柿沢に、釘を刺しておかねばならないな。
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表紙・目次

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