太陽に手を伸ばしても
「何それ?何?それ!!」
中井さんはなぜかノリノリだ。
「だろー!」
智己もさらに勢いを増してくる。
「ちょちょちょっと待て」
「陸には好きな人がいて今とても告白したくてたまらないんだそうなんだ。」
「したくない!!」
「でな、バンド発表のときにコクらせてほしいそうだ」
智己は口から出まかせだ。
「それって全校生徒の前でってこと??やーーーっ!!!!」
中井さんは目をキラキラ輝かせている。
「違うってば!そんな話、一言もしてないから!!」
「それめっちゃいいじゃん!私、その話乗る!!」
中井さんは僕の抵抗を全くもって気にしていない。