太陽に手を伸ばしても
ゴトン、
と音がして、女の人がかがんでペットボトルを取る。
手に持っていたのは、オレンジジュースだ。
「僕も、それでお願いします」
「…あのさ、私たちタメだよね!?」
とてもタメの女子とは思えない凛々しい表情で急に僕の顔をのぞきこんでくる。
「…普通にタメじゃないと思います」
「いや、タメでしょ絶対。何年?」
「高二、です」
「ほら、私も高二だもん」
ゴトン、とまたペットボトルが落ちる音がした。
「タ、タメだったんですね」
「だからさ、その敬語みたいなのやめてくれないかなー??喋りづらいから」
「それでタメかどうか聞いてたんですか、」
あ、また敬語になってしまった、と気がつく。