漆黒の騎士の燃え滾る恋慕
「言っておくが、おまえを独り占めしたいって欲は今も変わらないからな。民のものでも国のものでもない。おまえは俺だけのものだから」

「…きゃっ…!」


急に抱き上げられて、アンバーはファシアスの首に腕を回した。


「では行くか!」


そんなアンバーを力強く抱きしめ、ファシアスは颯爽と駆けだした。



『ファシアス将軍が、また『聖乙女』をさらった!』



そんな騒ぎ起きた頃には、二人はもう王都をあとにしていたのだった。





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