再び始まった恋。

彼の一部だけでもあたし色に染めてみたいから…


全部じゃなくてもいい。


たった一部だけでも…


あたしに頂戴よ。



このあたしの手から伝わる温もりと一緒に
この気持ち届いてしまえたらいいのに…

なんて思ってしまった。



欲張るつもりは無いのに…
彼に会う度、あたしの気持ちは膨らんでいく。



もう、止められない。


止まらない。



あたしのこの気持ち。




「じゃぁ、お言葉に甘えて……って、えぇー!!」



彼の言うお礼に対し、素直に受け入れたあたし。



で、でもさ…


何なのっ!!


ここっ!!!



「どうした?」



この光景に驚いて何も言えないあたしにかれの心配そうな声が耳に届いた。



どうしたって…


どうもこうも、ねぇ…



こ、こんなネオンばかりに包まれている建物って…


どうして、あたし達はこんなホテル街に居る訳?


もしかして…お礼ってさ…


こうゆう事なの?


嘘でしょ~!?




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