再び始まった恋。

嫌がらせされた時も、ずっとあたしの側に居てくれたし…

あたし同様、美智も嫌いだったとは思う。



あの頃、よく…


「絶対、許さない」とか言ってたし…



「それだけで温厚な美智ちゃんがあんな言い方するのかなぁ?」



ドクッ―



加奈子の今の言葉に一瞬、あたしの心に何かが重くのしかかった。



美智…

何か知ってるの?

あたしに何か秘密にしていた事でもあるの?



「ただ、嫌いなだけだよ…」



そうだよね?

美智…



「もしかしたら…好きな人の事知ってるのかもしれないしさぁ~…美智ちゃんに夕佳里の気持ちまだ言ってないんでしょ?」



「う、うん」



なんか美智には言い辛い。


嫌っていたのに…再会して好きになりました。

みたいな…こんなバカげた話。



それに…もし美智が何か知っているならもっと言えない。



何か知っていてもあたしは知らないから…


美智に何か秘密にされてる事が…


怖くて聞けないよ。


あたし、美智大好きだもん。


でも、少しでも疑っているあたしって…




< 115 / 178 >

この作品をシェア

pagetop