再び始まった恋。

そんな美智の言葉に気持ちが軽くなった様な気がした。



「美智…あたし…好きな人出来たの」



美智に伝えたい。


ずっと…昔からあたしの事支えてくれたから。


だから…あたしの気持ち知って欲しいんだ。



「夕佳里…そ、それって」



「うん…麻生 健永」



あたしが名前を出した瞬間…

美智のキラキラしていた笑顔が消えていった。



「え…ほんとに？」



「うん…」



美智は何だか動揺しており



「ビックリしたよね…？」



「あぁー、うん」



美智の笑顔は一つも見られなかった。


ずっと恋愛していなかったあたしを
美智も心配してくれていたし…
喜んでくれるかな？なんて思っていたけど…



美智の表情からはそんな事、一つも感じとれなかった。



言わなきゃ良かった。



そんな美智を見た時、一瞬あたしの心の中に宿った言葉。



「夕佳里がまた恋愛始めたし、美智ちゃんも応援してあげてね！」



このなんとも言えない重たい空気を加奈子が優しい言葉で包んでくれた。