再び始まった恋。

「あ…いらっしゃい」



楽しく会話も弾んでいると、急に控え目な態度でお客さんに挨拶した武人。


違和感を感じチラッと見てみると…



「あ…」



あたしでは無く、先に美智が気付き微かに聞こえるか聞こえないかの声を出した。



「あぁ、夕佳里ちゃんに武田!」



あたし達に気付いた…あれ以来会う鈴木君。


その後ろには複雑そうな表情を浮かべる麻生 健永の姿も…



「あっ…ど~も」



「あれ?鈴木君じゃ~ん!」



あたしが挨拶をした所で妄想の世界に浸っていた加奈子が驚きの余り、
大声で叫んでいた。



「俺達も一緒にいい?」



鈴木君がそう言うと加奈子は何だか嬉しそうに…頷き、

この雰囲気まずくない?
と思ったあたしだけど口に出す事なんて出来なくて黙ったままお酒に口を付けた。



加奈子の隣りの席に、今来た2人が腰を掛け、
何故だかホッとするあたし。



「夕佳里も今度、一緒に行くか?」



そんなあたしに武人が声を掛ける。



「へっ…?何処に?」



今何の話してたっけ?

あたし完全に武人との会話忘れちゃってる。




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