再び始まった恋。

「ハハッ!海だよ。うみ!」



あぁ…海ね、海。

すっかり忘れてたよ。



「まだ寒いじゃん…しかも早起きしなきゃ駄目でしょ?」



「夕佳里もたまには波、一緒に乗ろうよ」



ドキッ―



武人の言葉になんだか昔を想い出されて…不意に心が音を立てた。



「あたし、ずっとしてないもん…」



正確には武人と別れてからサーフィンはしていない。


あたしの中では武人と一緒に行った海がどうしても、武人と繋がってるみたいで…

サーフィンなんてやったら、昔の事が鮮明に思い出されそうだったから…


ずっと、あたしは海に行ってないなかったんだ。



「夕佳里、昔こんがり焼けてたもんねぇ」



武人とあたしの会話を聞いていた加奈子が懐かしそうにそう言った。



「ほんと黒かったよな!俺が居るから大丈夫だって。また教えてやるよ」


昔、武人から教わったサーフィン。


あたしには出来ないと思ったサーフィンだけど、武人が手取り足取り教えてくれた。



「武人が居るから不安なんだけど?まぁ、考えておくよ!」



「いいなぁ~タケさん!あたしも連れて行って下さいよっ!!」



「よしっ!今年は皆で行くかっ!!」




乗り気なのは武人と加奈子だけで…


あたしは、行きたいのかな?

行きたくないのかな?

二度としないと決めたのに…




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