再び始まった恋。
思いもしない再会
「もうそろそろ、帰ろっか?」
「だねっ!」
持っていた鞄を肩に掛けて席を立つ。
「じゃぁねぇ~武人!ちゃんと働けよー!」
「はい、はいっ!じゃ~またなっ!!」
武人に軽く手を振って店を出る為に加奈子と並んで歩く。
あぁー飲み過ぎたかも…
明日も、仕事なのに…
二日酔いなんてシャレになんないよ。
えっ?
な、何?
ドアが開かない。
押すドアだっけ?
いや、引きドアだよね?
どうして?
やっぱ開かないよ。
「夕佳里、どうした?」
「いや、開かない。ドア」
「はっ?有り得ないって!貸して!!」
鍵でも掛かってるの?
んな訳無いよね。
ジッとドアを引こうとする加奈子を見つめていると、
少し冷たい風があたしの頬を掠った。
「あっ!すいません」
ドアの目の前にはスーツを着た男性が立っていた。
この人が間違ってドアを引いていたのね…
「って…えぇ~~~!!鈴木君っ!」
えっ?
鈴木君?