再び始まった恋。

あたしの事…美智はどう思ったの?


可哀相な奴…とでも思った?


思う訳無いか…


美智はそんな子じゃないもんね。



でも…あたし、どうしたらいいか…わかんない。



「ごめん。ちょっと調子悪いから帰るね…」



席に戻り、加奈子にそう伝える。



「え…ちょっ!夕佳里?」



戻ってきたと思ったら、帰ると言い出したあたしを
引き止め様とする加奈子。



加奈子…ごめんね。


あたし、今はどうしてもここに居たくない。


美智の顔も麻生 健永の顔もちゃんと見れない気がする。


上手に話せるかわかんないの。



何にもなかった様に戻ってくる二人を…


あたしは笑顔で向かい入れるなんて…出来ない。



また心配を掛けてしまった加奈子を置いてあたしは、武人の店を勢いよく出た。



もう、会う事も出来ないかも…


もし、あの二人が何でも無かったなら…


美智もあたしに話してくれていただろうし、
麻生 健永も美智の話を出してもおかしくない。


高校時代から美智と麻生 健永は繋がっていたのかな?




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