再び始まった恋。
どんどん走っていくと…
う、海…!?
久し振りにあたしの目に飛び込んで来た、青い海。
潮の香りが、彼の香りと交わって…
懐かしいくも、新鮮な気持ちにさせた。
あたしの心は落ち着く胸の高鳴りに変化した。
苦しいと思っていた気持ちが一気に楽になった様な気がする。
大好きだった海。
見たく無かった海。
ずっと感じたかった海。
「着いたよ」
海に釘付けになっていて目的地に到着したのも気付かない位、
夢中で海を眺めていた。
「あ…う、ん」
バイクから降りるとヘルメットを彼に渡し、久し振りの海を眺めてみる。
やっぱ気持ちいい。
この香りも、この音も落ち着く。
どうして彼はあたしを海になんか誘ったんだろ?
「ねぇ、何で海なの?」
「サーフィンするんだろ?だから…海好きかな?って。…まぁ、俺も好きだし」
あ…
この前の武人の店での会話聞いてたんだ。
鈴木君が彼もサーフィンするって言ってたしね…