再び始まった恋。
夕佳里の事だから…寂しんがっていたんだろうな?
なんて…わかっていたけど口には出来なかったんだ。
俺ばかり想いをぶつけてるみたいで…言えなかったんだ。
無性に夕佳里からの好きの言葉が聞きたくなった。
二年間、一度も聞いた事の無い夕佳里からの愛の言葉を…どうしても欲しかったんだ。
そんな想いは会えない時間が募らせるばかりで…
今までの女は抱き合う度、愛の言葉を囁いていたのに…どうして夕佳里は言ってくれない?
俺がこんなにも自分から恥じらいも無く、愛の言葉を囁いているのに…
次第に不安を感じてしまっていった。
夕佳里がどうして言わなかったのか…言いたくなかったのか…なんて…
全く、気付かなかった。
わからなかった。
ただ、俺の今までの想いをぶつける様に…
言ってはいけない事を言ってしまっていたんだ。
俺の不安をぶつけるかの様に、彼女を傷付けてしまったんだ。
その言葉が夕佳里との別れに繋がる言葉だったとは気付かずに…
俺の口は開くばかりだった。