再び始まった恋。

俺の事そんなに好きじゃなかっただろ?


夕佳里の気持ち気付かなかったしな…



なんて言うつもり等、これっぽっちも無かったのに…


俺はどうしてこんな事言ってしまったんだろ。


あの哀しそうな夕佳里の顔なんて見たくなかった。


大事にしようと思っていた女なのに…


最終的には傷付けてしまったんだ。



これが、別れの言葉に変わっていった。


誰だって別れの言葉にしか聞こえないだろう。



夕佳里は俺の隣りに当たり前の様に姿を消したんだ。


俺も自分が言った事で酷く傷を追った。



彼女を追いかける勇気も情けないが俺には無かった。


あんなに愛していた女を追いかける事も出来なかったんだ。




そして…

3年前…


大学時代のサークルの集まりがあって、そこに昔の様に笑っていた夕佳里。


23歳になった夕佳里。

また磨きを掛けて綺麗になっている夕佳里。



そんな夕佳里を見て、昔の様に俺の瞳に焼き付いていたんだ。



また猛アタックしようと彼女の目の前まで行って変わらず、おちゃらけて話す…俺。



そんな俺にも、昔と変わらず笑ってくれる夕佳里。




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