再び始まった恋。
美智ちゃん、加奈ちゃん、夕佳里…3人で俺の店に来た時だった。
俺の耳にはっきり聞こえた夕佳里の声で言った…
“好きな人が出来た”
好き。その言葉を聞きたかったのに…
ずっと聞きたかったのに…
今までに無いくらい胸が苦しくて…ぎゅっと締め付けられた。
そして…そんな言葉を聞いた後、俺に追い討ちをかける様、現われたアイツ。
たぶん、アイツも俺の事気にしてるんだろうな…
俺を見るアイツの目を見ればわかったよ…
でも…トイレから帰って来た夕佳里の顔が完全に笑顔を失っていて、泣きそうな表情に俺は…
我慢の限界だった。
逃げる様に店を出て行った夕佳里を今度は夢中で…何も考えずに追いかけたんだ。
夕佳里に辿り着いた時には綺麗な瞳から次々と涙が溢れ出していて…
抱き締めてあげたかったけど…
俺にはそんな事出来ない。
でも、俺の気持ちは知ってて欲しかった。
だから、ずっと心に秘めていた事を、
あんな時に言うのは卑怯だとは思ったけど
夕佳里の涙を見たら言ってしまっていたんだ。