再び始まった恋。

夕佳里には俺の事も考えてと言ったけど…


答えはわかっているんだ。



あの時、夕佳里の手を離してしまった時点でわかっていたんだ。





―――――



昨夜、夕佳里から会って話がしたいとの連絡があった。


おそらく…ごめんね。の返事。



大丈夫。俺は夕佳里が笑っていてくれたら、それでいいから…


夕佳里に悲しい顔は似合わないから…




待ち合わせ時間ギリギリで夕佳里と待ち合わせしたカフェへと入る俺。


たぶん…夕佳里の事だからもう待っているだろう。


そう思い中に入ってみるが夕佳里の姿は無い。


なんかあったのか?


時間には厳しい夕佳里。


付き合っていた時も俺が遅れたりすると本気で怒られた。


機嫌を直すのも時間が掛かったし…



そんな夕佳里が遅刻…?


そう思っていた時に荒々しくカフェの扉が開き、
走ってきたのか息を切らしている夕佳里が目に入った。



「ごめん…武人」



そう言って、俺の向かえの席に座り、息を整える夕佳里。




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