再び始まった恋。
そんな夕佳里に頭の中では、珍しく遅刻してきたのにそれだけかよ…
なんて思ったけど、夕佳里の顔を見たらそんな思い吹き飛んでて…
「どうした?その目…」
くっきり綺麗な二重な瞳が腫れていて一重になっている夕佳里の瞳。
アイツにまた泣かされたのか?
そう思っても聞けない。
「久々に泣き過ぎた…」
ヘヘヘって元気無さそうに笑う夕佳里。
「笑えないって…ひでー顔」
そんな夕佳里に少しでも元気を出してもらおうとおちゃらけてしまう俺。
「武人…ごめんね」
そんな俺に何かを決意したかの様な夕佳里の真直ぐ見つめてくる瞳。
「なにが…?」
そのごめんねの意味がわかっていても聞き返す俺。
「うん…やっぱり武人の気持ちには答えられない」
瞳に涙一杯溜めてそう言う夕佳里。
「フッ…わかってたから。また泣くと、今度は目開かなくなるぞ」
俺の気持ちも、こんなおちゃらけた言葉と一緒に掻き消して欲しい。
「何かあったらいつでも力になるからな?」