再び始まった恋。
「夕佳里?どうしたの?」
夜の11時。
食事もお風呂も済ませ、加奈子の携帯電話を鳴らすと、
少し驚いた様に話す加奈子の声が耳に響く。
「ごめんね。こんな時間に…」
「いや、いいけど…こんな時間にどうしたの?もしかして…麻生さんの事とか?」
さすが…加奈子。
勘が鋭い。
「まぁ…ね、あのさ……」
本当は加奈子にも直接会って話しをしたかったけど…
また加奈子の前だと泣いてしまいそうで、電話越しだけど私の想いを告げる事にした。
麻生 健永が初恋の人だった事。
麻生 健永にこっぴどくフラれてしまった事。
麻生 健永に言われた言葉が引っ掛かっていた事。
麻生 健永と再会して、別人のように優しくなってて驚いた事。
麻生 健永をまた好きになって、あの時以来、想いを告げようとしている事。
麻生 健永と美智のあたしが知らない2人の関係の事。
そして…