再び始まった恋。
あたしのそんな態度に加奈子の頬が膨らむ。
「もぅ~、いいじゃない!人数合わせでもいいから…ねっ?」
いつもそう。
…人数合わせ。
でもこの手には乗らないよ。
あたしはっ!!
「嫌よっ!!人数合わせでも合コンに参加するにのは代わりないでしょ?」
どうしてわかってくれないのよ。
この歳になってまで合コンなんて…
結婚相手でも見つけに来ました!って感じでしょ。
まぁ、隣りに居る合コン大好き女は
今でも王子様とやらを待ってるらしいんだけど…
それにあたしは、誰とも付き合う気は無いの!
もう二度と恋愛なんてしないの!
「夕佳里さぁ…もういいんじゃない?」
何がいいのよ。
不機嫌なあたしを余所に加奈子はなんだか切なげで…
人差し指でツンツンとカウンター越しで、
お客さんと楽しそうに会話を弾ませている彼を示していた。
「武人がどうかした?」