再び始まった恋。

こんな出会いだったし、
あたしの初恋の相手が手の届かない存在なのは百も承知。




皆の憧れだった彼には、
いつも隣りには入れ替わり立ち替わりで可愛い女の子が隣りを歩いていた。




だから見ているだけの…

あたしの初恋が始まった。



残念な事にクラスなんか一緒になれなくて…




だから…声を聞いた事も無い。



彼はあたしの存在すら知らない。




それでも、彼を好きな事には代わりなかった。




成長期だったのかみるみる身長が伸びていく彼。


髪の毛も少し茶色く染めてワックスで毎日セットなんてしていて…



いつも、どこか冷たそうな瞳の色をしていた。




友達と一緒に居る時はとても楽しそうで、
いつも明るく笑っていて…




その笑顔がすごく好きで好きで…
あたしまで口元を緩めてしまった事もあった。




友達と居る時とは対象に彼女と居る時は笑顔なんか見せずに…
不機嫌そうに女の子の手を握っていた彼。




隣りの女の子がうらやましかった。



彼の手を握って隣りを歩いてるだけで幸せだっただろうから…




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