再び始まった恋。

そして…



「フッ…バカじゃね?そうゆうのウザイ。女なんて皆一緒なんだから…」


断わられる事はわかってた。


だけど、こんなキツい言葉を突き付けられるなんて…



思いもしなかった。



ホッカイロを拾ってくれた時の彼とは別人みたいで…



あたしの想いを呆気なく壊した彼の言葉と声色だった。




バカ…。


ウザイ…。


女なんて皆一緒。



バカにした様にあたしを見下し彼は…



勇気を出してこの裏庭に呼んだあたしの気持ちなんか、

知らずにこの場を離れていってしまった。



残されたあたしは頭の中が真っ白で…



気付いた時には瞳から雫が一つ、また一つとあたしの頬を伝うのがわかった。



嬉し涙じゃなくて…


間違なく悲し涙。




彼の想いを断ち切る様にこの場にうずくまり声を押し殺して泣きじゃくった。




この日、虚しくもあたしの初恋は終わってしまった。




ずっと、彼の事を思って始まった高校生活がポッカリ穴が開いた瞬間だった。




< 33 / 178 >

この作品をシェア

pagetop