再び始まった恋。
「とうとう頭もおかしくなったのか?ハハッ!隠れてるつもりかもしれないけど、バレてるぞ!」
ホラッ!と顎で合図する武人。
バレてる?
うそっ!マジで…?!
恐る恐る視線を向けると…
ドキッ!!
げっ!!!
やっぱり気付かれてたみたい。
思いっ切りこっちを向いている彼と視線が重なってしまう。
バカ武人の野郎!!
彼から視線を逸らし、
バクバクしている心臓を落ち着かせようとグラスに口付ける。
はぁ~…
まいったな…
ここは挨拶とかするべき?
この前の事もあるしなぁ~…謝っとくべき?
知らない人のフリでもしておく?
あぁー!
あたし…どうすればいいのよ。
「ここ、いい?」
えっ?
頭を抱えたあたしの頭上から低い声が聞こえて、ゆっくり振り向くと、又もや絡まる視線。
はっ?
いつの間に?
えぇ~隣りに座るの?
これって…あたしほんとに、どうしたらいいのよ。