再び始まった恋。

そんなしぐさにも、ときめいてしまう。



彼の言った言葉なんて頭になんて入っていないあたし…



ガタッ!!


ぎゅっ……



えっ?



急に立ち上がった彼があたしの腕を優しく掴んだ。



な、何?



「…えっ!?」



腕を掴む力が強くなり、片手であたしを立ち上がらせた。




何がどうなってこうなったのかわからないあたし。



あたしより頭一つ分近く上にある彼の顔を覗き込むと…



フワッとした笑顔があたしに飛んで来て、またそんな笑顔にもドキドキしてしまう。



で、何で2人で立ってる訳?



「ご馳走でした」



そう言った彼はテーブルに何枚かのお札を置き、
あたしの腕を引く様に歩き出してしまった。



「ちょっ!えっ?」



ま、待って!


意味わからないんだけど…



あたしが呼び止めても足を止める事も無く…



あっという間に武人の店の外へと連れ出された。


うわっ!


結構、寒いじゃん…




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