再び始まった恋。
そう思った瞬間、
掴まれたあたしの腕から彼の手が離され…
その彼の手が今度はあたしの手を包む様に握った。
ドキドキが止まらなくなっていくあたしの心臓。
絶対あたし、年甲斐もなく顔赤いと思う…
手を繋ぐだけでこんなに緊張するもんだったっけ?
こんなに心が温かくなるもんだったっけ?
彼の冷たい手が…
あたしの忘れていたモノ達をどんどん、
よみがえらせた。
ドキドキする気持ちも…
ハラハラする気持ちも…
温かい気持ちも…
「…行こうか」
あたしの手をぎゅっと握ると又もや引っ張る様にあたしを歩かせる。
「ねぇ、行くってどこに?」
彼の背中に疑問に思った事をぶつける。
あたし…どこに連れてかれるの?
そこに着くまで手はこのままなの?
「それは教えない」
はぁ~!?
どこに連れてかれるかもわからないの?
なんか、怖いし…
「教えてよ…」