再び始まった恋。

て、あたし変態じゃん!!


こんな事考えるのは止めておこう。



頭を激しく横にフルフルて振るう。




そんなあたしの側には両替が終わった彼が横に立っていた。



うわっ!!

ビックリした。



あたしの顔を見るなり、また手を自然に握って歩き始める彼。




いつもこうやって手を握ってるのかな?


あたしなんかの手を握ってくれるんだから…


絶対にいつもこんな感じで女の子をその気にさせてるんだ。



だから…期待しちゃ駄目だよ。


こんな手を握られた位で…


そう心の中で呟き、自分に言い聞かせた。




そして入口の方に向って歩く彼の後ろを
大人しく引かれるままのあたし。



ようやく少しの余裕が出てきたあたしは周りを見渡してみる。



へぇ~。

あんま変わってないんだ…


大学の時から来てないもんな。



あっ!!


これって…



思わず目の前の物にあるモノに気を取られて歩く足をストップさせてしまった。




< 56 / 178 >

この作品をシェア

pagetop