再び始まった恋。
「もう、いいよ。諦める…」
こんなに頑張っても駄目ならしょうがない。
お金も沢山使わせてるし…
あたしの我が儘にこれ以上付き合って貰うのも悪い。
「じゃ、これで最後」
そう言った彼は今まで以上に真剣な顔でポッキーを見つめていた。
そんな彼にやっぱり…
あたしはどんどん惹かれている事に気付いてしまう。
以外だった。
こんな所に連れてかれた事も。
こんなにあたしの我が儘に付き合ってくれる事も。
こんなに笑ってる彼を見た事も。
少しはあたしとこうやってて楽しんでくれたのかな?
なんて、思ってしまう。
大好きだった彼の笑顔が今、
側であたしが見ている。
あたしに向られている。
そう考えると…
彼の心の中に入ってしまいたくなる。
止めなきゃ、この気持ち。
と思えば思う程…
あたしの心の中に彼がどんどん入ってくるんだ。
どうして、麻生 健永はこうやってあたしの心を簡単に掴むんだろう。