再び始まった恋。
恋の予感
「ねぇ、夕佳里!さっきからなぁ~に携帯ばっか見てるの?
誰かからの連絡でも待ってる訳~?」
向かえに座っている加奈子がニタニタしながらあたしを見ていた。
今日は加奈子と久々においしい物でも食べたいね。なんて言って、
お互いの仕事が早く片付いたのもあって…
イタリアンレストランで食事中。
「別に~!」
パスタをフォークで絡めながら興味無さそうに言ってみる。
「誰からの連絡待ってるのよ!」
すんなり教えないあたしに怒り気味の加奈子。
いつもは鞄の中に押し込んでる携帯電話が、
今日はテーブルの角にそっと置いてあるあたしの携帯電話。
なかなか、光らないなぁ~。
なかなか、鳴らないなぁ~。
「夕佳里!?そんなに携帯見つめて…誰からの連絡待ってるの?」
呆れた様に言う加奈子。
「別に~」
はぁ~と溜め息を零した加奈子もそれ以上は聞いて来なくて…
食べかけのパスタを頬張っていた。