再び始まった恋。
鞄の中から携帯電話を出し麻生 健永の文字を出す。
通話ボタンと少し睨めっこして勢いで押してしまった。
あぁ~ドキドキする。
出てくれる事を願って機械音を聞いていると…
「…はい」
少し掠れた低い声があたしの耳に届いた。
「あっ!あ、浅岡です。今マンションの下に居るの。」
電話に出た事に驚いてしまって動揺たっぷりのあたし。
そんなあたしの耳に届いた彼の…
「はっ?」
突然で驚いているんだろうと思わせる様な彼の言葉。
「あ、あの…鈴木君が来れないみたいで、あたしが買い物頼まれて来たんだけど…」
説明するも彼の驚きは消えていない様で…
「えっ?はっ?」
驚くのはしょうがないけど…
早くこの扉を開けてよ。
「開けてよ…買った物置いて帰るから…」
沢山の荷物を抱えたあたし。
勢いで開けてよ…なんて言ってしまって、
急に恥ずかしくなってしまった。
「あぁ~、わかった。今開ける」