再び始まった恋。

辛そうな彼の顔に…


ほんとはまだ彼と居たいなんて思っていたけど…
これ以上あたしがここに居ると彼に迷惑が掛かるし、

鈴木君のお願いも果たせたし…


何より彼の顔を見れた事があたしは安心出来た。


「じゃ…」



名残惜しいけど、彼に笑顔で挨拶をして立ち去ろうとした…



「待って…」



あたしの腕を掴んで歩き出そうとしたあたしの足を止めた彼。



掴まれている腕がこの前以上に熱く感じて…

彼の真っ黒な瞳が元気無さそうで…



「ど、どうしたの?」



ドキン…ドキン…と煩い心臓の音をかき消す様に大きな声を出す。



そんなあたしを、じーっと見つめ来る彼。



な、何!?

今度は…?



「あのさ、……お粥作って…」



「はっ!?」



お粥??

あたしが??



申し訳無さそうな彼を余所にあたしは唖然としていて…



だってさ、だってさ…


お粥作るって事はこの家の中に入るって事でしょ?


えぇー、それこそ…無理なんですけど~!!




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