花萌ゆる、恋。
◎水には気を付けましょう
走って着いた先は、なんとも王道な校舎裏。
誰かいるかなって思ったが、誰一人いなかった。
でも今の私にこれ以上頭を使うことなんて不可能だ。
泣きすぎてメイクが落ちてるよ絶対。
私は段差のあるアスファルトに腰を掛けて、さっきの事を思い出す。
…カナは篠田さんのことが好きなのかな?
そんなのずっと一緒にいたのに知らなかった。
でももし違うとしたら、これから好きになったりするのかな。
そしたら、篠田さんはカナのこと捨てちゃうんだよね?
別れるんだよね?
でもそれって、いつまで?
いつカナは篠田さんを好きになるの?
好きになる?
カナが篠田さんを………?
そんなの………
考えても出てこない答えが私の涙をそそる。
「人生の終わりだ…」