花萌ゆる、恋。
その時。
バシャアッ
「っ?!」
「…あ」
目の前から勢いよく水らしき液体が身体中に飛んできた。
そのおかげで、制服はびちょびちょ。
髪から水がポタポタ垂れる。
一瞬の出来事過ぎて、頭がついていかない。
な、何が起きて…
「うわ!お前何やってんだよ!」
「いや、つい」
「ついってなんだついって!」
「早く謝った方がいいよ~相手先輩だし」
「げっ、先輩?」
声が聞こえる方に目を向けると男子3人組が、なんだかこちらを見て喋っている。
真ん中にいる子はホースを持っていて、今の状況を確認する。
私は今、この人たちに水をかけたれた?
ホースを持った子がこちらに走ってきて、私と同じ目線でしゃがみこむ。
な、なんなの。
そして私を覗き込むように顔を傾け、パチッと目が合う。
___その瞳に吸い込まれそうになった。