花萌ゆる、恋。


私はあやに借りようと声をかけたが、やっぱり今日体育がないからかもってかえっているようだ。

すること何まで似てるんだよなぁ私たち。

なんて感心してる場合じゃない!!


このまま授業なんて受けたら死んじゃう!


どうしようかと悩んでいると、「いのり」と、聞きなれた声が聞こえた。


後ろを振り向くと、今は会いたくなかった人物…カナが驚いた表情で立っていた。


「お前、どうしたんだよ。それ」

「あー、ちょっと水かけられちゃって…」

「は?まさかイジメ…」

「ち、違うよ!やめてよね!」


食い気味に否定した私を見てカナはいつものように少し微笑んだ。


ズキッと胸が苦しくなる。

カナは笑ったのに、どうして苦しくなったりするんだろう。


「ちょっと待ってて」


カナはそれだけ言うと教室を出て行き、頭に?を浮かべて待っていると数秒でカナがまた教室にやってきた。


本当に、ちょっとだった。

< 16 / 28 >

この作品をシェア

pagetop