花萌ゆる、恋。
私はあやに借りようと声をかけたが、やっぱり今日体育がないからかもってかえっているようだ。
すること何まで似てるんだよなぁ私たち。
なんて感心してる場合じゃない!!
このまま授業なんて受けたら死んじゃう!
どうしようかと悩んでいると、「いのり」と、聞きなれた声が聞こえた。
後ろを振り向くと、今は会いたくなかった人物…カナが驚いた表情で立っていた。
「お前、どうしたんだよ。それ」
「あー、ちょっと水かけられちゃって…」
「は?まさかイジメ…」
「ち、違うよ!やめてよね!」
食い気味に否定した私を見てカナはいつものように少し微笑んだ。
ズキッと胸が苦しくなる。
カナは笑ったのに、どうして苦しくなったりするんだろう。
「ちょっと待ってて」
カナはそれだけ言うと教室を出て行き、頭に?を浮かべて待っていると数秒でカナがまた教室にやってきた。
本当に、ちょっとだった。