花萌ゆる、恋。


「カナ!お昼食べよ!」



カナの教室に行き、カナに届くように大声でカナを呼ぶ。


いつも通りにカナは眠そうな顔で私を見る。


でも、いつもと違ったのはカナの隣に篠田さんがいたことだ。


それもすごくこちらを睨んでいる。



「…篠田さんと食べるの?」



さっきの声とは正反対で呟くような声が出た。


お願い。違うって言って。


カナを見つめると、あーと困ったような顔をして小さく頷く。



「…ごめん」



カナの口から出た言葉が私を奈落の底へと突き落とした。


美弥ちゃんの方を見ると勝ち誇ったような顔でこちらを見上げている。



ごめん、、、。


お弁当を物手が無意識に強くなる。



「…そ、そうなんだ!
じゃあ先に言ってよ~、お弁当作ってきちゃったじゃん!」


「…いのり」



私は笑いながらカナの背中を軽く叩く。


いつもする時と変わらないように。



下を向くとジワッと涙が出そうになり必死に笑う。


…泣くな。



「じゃあ、私教室戻るね」



そう言った後、クルリと向きを変えドアに向かう。


教室から出て少ししたら涙が溢れそうになり、人目につかないところまで必死に走った。




どうして、謝ったりなんかするの?


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