隣のいじめっ子くん

わざわざ私のことを心配して足を止めてくれたのに謝ることなんて何もない。



言葉にしなきゃ…。




「あ、あの…っ」



私の言葉を待っていてくれてる。



「謝らないでください、私、大丈夫なので。ありがとうございます」





「そっか、よかった。ちょっと待ってて」





そう言うと先輩は廊下の奥の水道で濡らしたハンカチを渡してくれた。


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