君にまっすぐ
「孝俊さんはどうなんですか?」
「どうって何が?」
「もう!この流れでいったら過去の恋愛ですよ!」
「あぁ。恋愛ね。たぶん、君の感覚から言うと恋愛と呼べる代物じゃないな。」
「過去、私が見てきた彼女たちは遊び相手で彼女ではなかったと言うことですか?」
「いやいや、一応彼女だったよ。1人1人には誠実だよ、俺は。複数と同時に交際はしないし。ただ期間が短いってだけで。」
「それは、彼女達は最初から了承済みなんですか?」
「うん。了承済み。始めに1ヶ月程度って言ってから付き合ってた。」
「何で1ヶ月なんですか?」
「んー、深入りされたくなかったし、そもそも1ヶ月くらいで飽きるというか。」
「こんなこと言っていいのかわかりませんが、孝俊さんってろくでもないですね。」
笑いながらも痛いところを突いてくるあかりに孝俊は軽くショックを受けながら軽く笑って答える。
「何でかな。引かれるってわかってるのに君にはつい話してしまう。君の馬鹿正直が移ったのかな?」
「ちょっとそれ、ひどいですよ!」
「はは、でも君の素直さの前では俺も取り繕ってちゃいけないって思うんだよね。」
「正直に生きるのが結局一番楽ですからね。取り繕っても面倒で疲れるだけです。」
「本当にそうなのかも。」
「孝俊さんのこれまでの付き合いって、付き合ってはいるけど、好きではなかったと言うことですよね。」
「それなりには好きだったこともあると思うんだけど。」
「好きなタイプではあったのでしょうけど、孝俊さんは女性というものがそれなりに好きなだけで女性個人はたいして好きではなかったというか興味がなかったんじゃないですか?」
「…。そうかも。女性の名前もあやふやなこともあった、かな。」
あかりが目を細め、あきれた顔で孝俊を見つめる。
「ちょっと、そんなドン引きしないで。」
「いや、ドン引きでしょう。そもそも好きではないのになぜ付き合うんです?そこが私にはあまりわかりません。」
「そこはやっぱり男だし、欲もあるから。」
「男と女の違いなんですかね?でも、初めに1ヶ月と言われて付き合える彼女達も私にはあまり理解できませんけど。」
「彼女達も俺のことなんか好きじゃないんだよ、肩書きとお金が好きなだけで。だから成り立つんだ、この関係は。君とじゃ絶対に成り立たない。初め、君に近づいたときに成り立たせられると思ってた俺はとんだ検討違いだ。」
「まぁ、私には無理ですね。未来を考えられるような相手じゃないと私は付き合えません。」
「君はそういうタイプだよね。ある意味羨ましいよ。」
「あ、でも最近は女性の姿を見ませんが、私のシフトの時を外しているんですか?気まずいから?」
「いや、最近はこれまでのような付き合いは何だかむなしく感じてしまって、誰とも付き合ってないんだ。3ヶ月ぐらい誰とも会ってないよ。」
「へぇ、なにか心境の変化でもあったんですか?」
「うん、まぁ。」
「一度、自分自身を振り返る時期を持つのもいいことかもしれませんね。次に出会う人は自然と先のことを望んでしまうような素敵な人だといいですね。」
「そう、だね。」
孝俊はあかりの言葉に複雑な思いを抱えながら頷いた。
軽い付き合いができないあかりとは友達になるしかないと思って、友人関係になり、すっかりこの関係の居心地がよくなって続けているが、あかりから孝俊のことは恋愛対象外だと間接的に言われると心に痛みが走り、重たいものがのし掛かってくるようだ。
それにあかりには自分をさらけ出せると言ったが、どうしても婚約者がいることだけは言いだせなかった。
「どうって何が?」
「もう!この流れでいったら過去の恋愛ですよ!」
「あぁ。恋愛ね。たぶん、君の感覚から言うと恋愛と呼べる代物じゃないな。」
「過去、私が見てきた彼女たちは遊び相手で彼女ではなかったと言うことですか?」
「いやいや、一応彼女だったよ。1人1人には誠実だよ、俺は。複数と同時に交際はしないし。ただ期間が短いってだけで。」
「それは、彼女達は最初から了承済みなんですか?」
「うん。了承済み。始めに1ヶ月程度って言ってから付き合ってた。」
「何で1ヶ月なんですか?」
「んー、深入りされたくなかったし、そもそも1ヶ月くらいで飽きるというか。」
「こんなこと言っていいのかわかりませんが、孝俊さんってろくでもないですね。」
笑いながらも痛いところを突いてくるあかりに孝俊は軽くショックを受けながら軽く笑って答える。
「何でかな。引かれるってわかってるのに君にはつい話してしまう。君の馬鹿正直が移ったのかな?」
「ちょっとそれ、ひどいですよ!」
「はは、でも君の素直さの前では俺も取り繕ってちゃいけないって思うんだよね。」
「正直に生きるのが結局一番楽ですからね。取り繕っても面倒で疲れるだけです。」
「本当にそうなのかも。」
「孝俊さんのこれまでの付き合いって、付き合ってはいるけど、好きではなかったと言うことですよね。」
「それなりには好きだったこともあると思うんだけど。」
「好きなタイプではあったのでしょうけど、孝俊さんは女性というものがそれなりに好きなだけで女性個人はたいして好きではなかったというか興味がなかったんじゃないですか?」
「…。そうかも。女性の名前もあやふやなこともあった、かな。」
あかりが目を細め、あきれた顔で孝俊を見つめる。
「ちょっと、そんなドン引きしないで。」
「いや、ドン引きでしょう。そもそも好きではないのになぜ付き合うんです?そこが私にはあまりわかりません。」
「そこはやっぱり男だし、欲もあるから。」
「男と女の違いなんですかね?でも、初めに1ヶ月と言われて付き合える彼女達も私にはあまり理解できませんけど。」
「彼女達も俺のことなんか好きじゃないんだよ、肩書きとお金が好きなだけで。だから成り立つんだ、この関係は。君とじゃ絶対に成り立たない。初め、君に近づいたときに成り立たせられると思ってた俺はとんだ検討違いだ。」
「まぁ、私には無理ですね。未来を考えられるような相手じゃないと私は付き合えません。」
「君はそういうタイプだよね。ある意味羨ましいよ。」
「あ、でも最近は女性の姿を見ませんが、私のシフトの時を外しているんですか?気まずいから?」
「いや、最近はこれまでのような付き合いは何だかむなしく感じてしまって、誰とも付き合ってないんだ。3ヶ月ぐらい誰とも会ってないよ。」
「へぇ、なにか心境の変化でもあったんですか?」
「うん、まぁ。」
「一度、自分自身を振り返る時期を持つのもいいことかもしれませんね。次に出会う人は自然と先のことを望んでしまうような素敵な人だといいですね。」
「そう、だね。」
孝俊はあかりの言葉に複雑な思いを抱えながら頷いた。
軽い付き合いができないあかりとは友達になるしかないと思って、友人関係になり、すっかりこの関係の居心地がよくなって続けているが、あかりから孝俊のことは恋愛対象外だと間接的に言われると心に痛みが走り、重たいものがのし掛かってくるようだ。
それにあかりには自分をさらけ出せると言ったが、どうしても婚約者がいることだけは言いだせなかった。