次期社長はウブな秘書を独占したくてたまらない
「涼介君、それは言い過ぎだよ。睦子叔母さんは何ていうか‥‥素直なだけで、悪気はないんだよ」
「文香がそうやって、いい子ちゃんな発言するの、俺も兄さんも好きじゃないよ。あれだけ人の欠点と失敗見つけるの好きな人が、悪気ないわけないんだからさ」
学生時代「王子」と呼ばれた涼介君も駿介の影響か、親族には辛口だ。間違いではないけど同意も出来ない私は黙り込むしかできない。
「駿介さんと姉さんが出るパーティー、涼介さんも出るんですか?」
私が困ったのを察したのだろう、佑が会話を繋いでくれるけど、涼介君の辛口は止まらなかった。
「まさか!確実に睦子叔母の息のかかった誰かを紹介されるって分かっててパーティーに行く馬鹿は、文香のプライベートを独占したい兄さんくらいだよ」
乱暴な言い方だけど、きっと正解だ。パーティーに行けば駿介はどこかのお嬢さんを紹介されるし、私は立場をわきまえろと釘を刺される。
そんな事が分かっている場所には、私だって行きたくはない。だけど、あのランチ以降の駿介が私を見る時の空気に「苦しみ」を感じて、どうしても拒否出来なかった。
「文香がそうやって、いい子ちゃんな発言するの、俺も兄さんも好きじゃないよ。あれだけ人の欠点と失敗見つけるの好きな人が、悪気ないわけないんだからさ」
学生時代「王子」と呼ばれた涼介君も駿介の影響か、親族には辛口だ。間違いではないけど同意も出来ない私は黙り込むしかできない。
「駿介さんと姉さんが出るパーティー、涼介さんも出るんですか?」
私が困ったのを察したのだろう、佑が会話を繋いでくれるけど、涼介君の辛口は止まらなかった。
「まさか!確実に睦子叔母の息のかかった誰かを紹介されるって分かっててパーティーに行く馬鹿は、文香のプライベートを独占したい兄さんくらいだよ」
乱暴な言い方だけど、きっと正解だ。パーティーに行けば駿介はどこかのお嬢さんを紹介されるし、私は立場をわきまえろと釘を刺される。
そんな事が分かっている場所には、私だって行きたくはない。だけど、あのランチ以降の駿介が私を見る時の空気に「苦しみ」を感じて、どうしても拒否出来なかった。