次期社長はウブな秘書を独占したくてたまらない
‥‥いっそ怒ってくれた方が良かった。そしたら、こんな罪悪感持たずに済んだのに。
「でも、仕方ないって気もしますよ?だってお二人ともアラサーだし、適齢中だし。駿介さんはもう三十代だから、なおさら」
「二十歳の佑から見たら適齢期でも、男の三十なんて実際はまだまだひよっこなんだよ。どんどん仕事が面白くなってくるし、責任だって増えてくる。そんな時に望んでもない縁談押し付けられるなんて、面倒以外の何物でもないよ」
「なんか涼介さん、大人っぽいですね」
「ぽい、んじゃなくて大人なの!」
向かいで軽快に交わされる会話にテンションが合わせられない。
だって駿介は涼介君とは違う。國井の次期当主だもん。望んでなくても一族の為に縁談を受け入れなきゃいけない立場だもん。
だからその時が来たら、私は立場をわきまえて、側から離れなきゃいけないのに。
駿介の甘さに酔ってしまいそうな私は、自分の覚悟が鈍ってきているのを感じている。
「でも、仕方ないって気もしますよ?だってお二人ともアラサーだし、適齢中だし。駿介さんはもう三十代だから、なおさら」
「二十歳の佑から見たら適齢期でも、男の三十なんて実際はまだまだひよっこなんだよ。どんどん仕事が面白くなってくるし、責任だって増えてくる。そんな時に望んでもない縁談押し付けられるなんて、面倒以外の何物でもないよ」
「なんか涼介さん、大人っぽいですね」
「ぽい、んじゃなくて大人なの!」
向かいで軽快に交わされる会話にテンションが合わせられない。
だって駿介は涼介君とは違う。國井の次期当主だもん。望んでなくても一族の為に縁談を受け入れなきゃいけない立場だもん。
だからその時が来たら、私は立場をわきまえて、側から離れなきゃいけないのに。
駿介の甘さに酔ってしまいそうな私は、自分の覚悟が鈍ってきているのを感じている。