次期社長はウブな秘書を独占したくてたまらない
たかだかサンドイッチを買うだけのお使いに三十分以上かかってしまったけれど、駿介は何も言わなかった。サンドイッチをコーヒーと一緒に届けた時も、お礼を言っただけ。
私の体調を心配している幸恵さんは途中で気分が悪くなったのか気を揉んでいたみたいで、とても申し訳なくなる。
「午後から様子がおかしかったから。大丈夫だったならいいのよ」
優しく微笑んでくれる幸恵さんに無性に甘えたくなった。全部吐き出して聞いてもらいたい、慰めてもらいたい。
でもそれは出来ないから。私は一つの質問を口にする。
「男性が女性に、頼み事をする為に素敵なお店を選ぶってどんなシュチュエーションだと思いますか?」
「うーん、それは二人の関係性によるんじゃない?仕事の付き合いか、友達か、それとも恋人同士なのか」
「恋人同士の場合だったら?」
「それはもう、プロポーズでしょ!結婚して欲しいって、男性から女性への一世一代のお願いだもの。私も早くされたいわー」
うっとり空を見つめる幸恵さんを見ながら、私は「なるほど」と頷いて何とか少しだけ口角を上げる。
私の体調を心配している幸恵さんは途中で気分が悪くなったのか気を揉んでいたみたいで、とても申し訳なくなる。
「午後から様子がおかしかったから。大丈夫だったならいいのよ」
優しく微笑んでくれる幸恵さんに無性に甘えたくなった。全部吐き出して聞いてもらいたい、慰めてもらいたい。
でもそれは出来ないから。私は一つの質問を口にする。
「男性が女性に、頼み事をする為に素敵なお店を選ぶってどんなシュチュエーションだと思いますか?」
「うーん、それは二人の関係性によるんじゃない?仕事の付き合いか、友達か、それとも恋人同士なのか」
「恋人同士の場合だったら?」
「それはもう、プロポーズでしょ!結婚して欲しいって、男性から女性への一世一代のお願いだもの。私も早くされたいわー」
うっとり空を見つめる幸恵さんを見ながら、私は「なるほど」と頷いて何とか少しだけ口角を上げる。