次期社長はウブな秘書を独占したくてたまらない
若干の皮肉を込めた返事に駿介の苛立ちは増したらしい。大きな声が更に大きくなって、耳から携帯を離さないと痛いくらい。
「駿介に怒られるような事をした覚えはないけど、勝手に駿介が怒るのは分からないもの」
ツンケンと言い返しながら、どの事だろうかと頭の中で思考を巡らす。真っ先に思い当たるのは敏彦さんの件だけど‥‥。
「お前ッ!岡崎取締役に見合い頼んだのは、怒られる事じゃないのか!!」
あ、そっちか。
バレた事に焦らなきゃいけないはずなのに、不思議と安堵の溜息が出た。
「私も、もうアラサーだもの、お見合いしたって全然不思議じゃないでしょう?実生活ではなかなか出会いもないし、岡崎取締役が紹介してくださる人ならおかしな人じゃないだろうし」
「だからって俺や親父に内緒で頼むって、おかしいだろうがッ!」
そこでふと疑問が浮かんだ。
「ね、どうして知ってるの?」
「‥‥‥槇村さんが教えてくれたんだよ。自分が早く結婚しろってせっついたからじゃないか、って責任感じたらしい」
「駿介に怒られるような事をした覚えはないけど、勝手に駿介が怒るのは分からないもの」
ツンケンと言い返しながら、どの事だろうかと頭の中で思考を巡らす。真っ先に思い当たるのは敏彦さんの件だけど‥‥。
「お前ッ!岡崎取締役に見合い頼んだのは、怒られる事じゃないのか!!」
あ、そっちか。
バレた事に焦らなきゃいけないはずなのに、不思議と安堵の溜息が出た。
「私も、もうアラサーだもの、お見合いしたって全然不思議じゃないでしょう?実生活ではなかなか出会いもないし、岡崎取締役が紹介してくださる人ならおかしな人じゃないだろうし」
「だからって俺や親父に内緒で頼むって、おかしいだろうがッ!」
そこでふと疑問が浮かんだ。
「ね、どうして知ってるの?」
「‥‥‥槇村さんが教えてくれたんだよ。自分が早く結婚しろってせっついたからじゃないか、って責任感じたらしい」