次期社長はウブな秘書を独占したくてたまらない
やっぱり支払いに行ってしまったらしい。駿介がスーツをオーダーするお店だ、値札を見てはいないが安くない事は分かる。
そんな店のワンピースをふらりと買ってもらうのは秘書としても親族としてもダメだ。でも一度払った駿介が私からのお金を受け取るとも思えないから、払う前が勝負だったのに‥‥。
店員さんに用意してもらった荷物を持ちショップの入り口に向かうと、してやったりな駿介が待っていた。
「分かってるだろうけど、ごねるなよ」
ニヤリと片方の口角を上げて言うと、さっさと店を出て車に乗り込んだ。私が支払いの事を言わないように、話しかけるタイミングを与えないつもりなんだ。
私だって丁寧にお見送りしてくれてる店員さん達の前で支払いについてもめるつもりはない。軽く会釈して店を出てから駿介に追いつくべく、足を速めた。
そんな私を運転席から楽しげに見ている駿介に、助手席に乗り込んだ途端に文句を放つ。
「ワンピースは可愛いけど、買ってもらうのはダメだよ!自分で払うから」
ダメ元で言ってはいるけど、元々勝ち目はないのは分かってる。でもここで主張しておかないとこれからも、こんな事が続いてしまう。まるで彼女扱いのようなお買い物が。
そんな店のワンピースをふらりと買ってもらうのは秘書としても親族としてもダメだ。でも一度払った駿介が私からのお金を受け取るとも思えないから、払う前が勝負だったのに‥‥。
店員さんに用意してもらった荷物を持ちショップの入り口に向かうと、してやったりな駿介が待っていた。
「分かってるだろうけど、ごねるなよ」
ニヤリと片方の口角を上げて言うと、さっさと店を出て車に乗り込んだ。私が支払いの事を言わないように、話しかけるタイミングを与えないつもりなんだ。
私だって丁寧にお見送りしてくれてる店員さん達の前で支払いについてもめるつもりはない。軽く会釈して店を出てから駿介に追いつくべく、足を速めた。
そんな私を運転席から楽しげに見ている駿介に、助手席に乗り込んだ途端に文句を放つ。
「ワンピースは可愛いけど、買ってもらうのはダメだよ!自分で払うから」
ダメ元で言ってはいるけど、元々勝ち目はないのは分かってる。でもここで主張しておかないとこれからも、こんな事が続いてしまう。まるで彼女扱いのようなお買い物が。