次期社長はウブな秘書を独占したくてたまらない
最後だけ意地悪になった駿介の言葉に俯いてしまう。
私だってお祖母様のお誕生日は一緒にお祝いしたかった。だから、あの日は出席するつもりでプレゼントだって用意してたのに‥‥。
「でもま、あの時はお前は来なくて正解だったよ。従兄弟の嫁の妹だか姪っ子だかが偶然を装って乱入して来て、ゆっくり食事も出来なかった」
そんな事、知ってる。だってその人と駿介を会わせる為に私は欠席したんだ。駿介に釣り合ったご令嬢を紹介するっていう叔父様に半ば強制されて。
國井の家族には秘密にするようにと言われていたし、私は同僚と外せない約束があると苦しい言い訳をした。
「それで父さん達が悲しんでた。こんな事の為に文香に嫌な思いをさせたって」
過去の苦い気持ちを思い出していた私に、駿介の言葉が衝撃を与える。
「え?何‥‥なんで?」
「急に文香が欠席するなんて、なんか変だとみんな思ってたさ。そこにどこぞのご令嬢が不自然な偶然を装ってやって来たら、バカでも分かる」
私だってお祖母様のお誕生日は一緒にお祝いしたかった。だから、あの日は出席するつもりでプレゼントだって用意してたのに‥‥。
「でもま、あの時はお前は来なくて正解だったよ。従兄弟の嫁の妹だか姪っ子だかが偶然を装って乱入して来て、ゆっくり食事も出来なかった」
そんな事、知ってる。だってその人と駿介を会わせる為に私は欠席したんだ。駿介に釣り合ったご令嬢を紹介するっていう叔父様に半ば強制されて。
國井の家族には秘密にするようにと言われていたし、私は同僚と外せない約束があると苦しい言い訳をした。
「それで父さん達が悲しんでた。こんな事の為に文香に嫌な思いをさせたって」
過去の苦い気持ちを思い出していた私に、駿介の言葉が衝撃を与える。
「え?何‥‥なんで?」
「急に文香が欠席するなんて、なんか変だとみんな思ってたさ。そこにどこぞのご令嬢が不自然な偶然を装ってやって来たら、バカでも分かる」