次期社長はウブな秘書を独占したくてたまらない
満足いく結論だったのか、車に戻った駿介はうっすらと微笑んでいるように見える。
「そういや今週末はうちに来れるか?お祖母様と母さんが久々に文香に会いたいと言っていたぞ」
「久々って大袈裟だなぁ。半月くらい前にも仕事帰りに寄ったんだよ?」
「ああ、そうだったな。相変わらず俺が仕事でいないタイミングだった。確か何かのパーティに親父の代理で出席してたんだったか?」
片方だけ口角を上げて意地悪な言葉を吐いているのに、何故にこんなに色っぽいんだろう。
うっかり見惚れてしまいそうになるのを、慌てて視線を逸らす。
「しゅ、週末は無理かな。予定があるの」
「またミナトか?」
「ううん、蔵本の家に行くって約束してるの」
「‥‥そうか。蔵本さんはお元気か?」
「両親はね。佑(たすく)がこないだ体調崩したらしくって。お見舞い兼ねて顔見て来ようかなって」
大した事ないって風に明るく言ったけど、駿介の気遣うような空気を消す事は出来なかった。
「そういや今週末はうちに来れるか?お祖母様と母さんが久々に文香に会いたいと言っていたぞ」
「久々って大袈裟だなぁ。半月くらい前にも仕事帰りに寄ったんだよ?」
「ああ、そうだったな。相変わらず俺が仕事でいないタイミングだった。確か何かのパーティに親父の代理で出席してたんだったか?」
片方だけ口角を上げて意地悪な言葉を吐いているのに、何故にこんなに色っぽいんだろう。
うっかり見惚れてしまいそうになるのを、慌てて視線を逸らす。
「しゅ、週末は無理かな。予定があるの」
「またミナトか?」
「ううん、蔵本の家に行くって約束してるの」
「‥‥そうか。蔵本さんはお元気か?」
「両親はね。佑(たすく)がこないだ体調崩したらしくって。お見舞い兼ねて顔見て来ようかなって」
大した事ないって風に明るく言ったけど、駿介の気遣うような空気を消す事は出来なかった。