次期社長はウブな秘書を独占したくてたまらない
小さくため息をついて、私は話題を変えた。
「こんな素敵なお店、常務がご存知とは思いませんでした。常務はいつも‥‥」
「名前」
「‥‥駿介はいつもお気に入りの店に行くから、新しいお店は知らないでしょ?」
「涼介に聞いたんだ。あいつは仕事の打ち合わせで来たって。女子が好きそうな店を教えろって言ったら、文香の好きそうな店を教えてやるってさ。来て、なるほどって思ったよ。好きだろ?」
「そうだけど‥‥」
確かに好みドンピシャだけど、國井兄弟に完璧に把握されてると思うと面白くない。
「文香はレースとかピンクとかお姫様っぽいのより、ちょっと重厚な感じの、なんていうか‥‥紳士っぽいの?が好きだもんな」
「紳士っぽいって‥‥‥ナチュラル系とか落ち着いた感じって言ってよ」
「けど間違ってないだろ?俺も好きだよ、こういうの」
「そ、そそう、だよね。駿介も部屋の家具とかダークブラウンの物多いし」
「こんな素敵なお店、常務がご存知とは思いませんでした。常務はいつも‥‥」
「名前」
「‥‥駿介はいつもお気に入りの店に行くから、新しいお店は知らないでしょ?」
「涼介に聞いたんだ。あいつは仕事の打ち合わせで来たって。女子が好きそうな店を教えろって言ったら、文香の好きそうな店を教えてやるってさ。来て、なるほどって思ったよ。好きだろ?」
「そうだけど‥‥」
確かに好みドンピシャだけど、國井兄弟に完璧に把握されてると思うと面白くない。
「文香はレースとかピンクとかお姫様っぽいのより、ちょっと重厚な感じの、なんていうか‥‥紳士っぽいの?が好きだもんな」
「紳士っぽいって‥‥‥ナチュラル系とか落ち着いた感じって言ってよ」
「けど間違ってないだろ?俺も好きだよ、こういうの」
「そ、そそう、だよね。駿介も部屋の家具とかダークブラウンの物多いし」