冷淡なる薔薇の王子と甘美な誘惑
「こちらへ」
言われただけなのに、身体は導かれるがままにディオンへと顔を寄せる。
「私も、愛しているよ」
欲しくてたまらなかった言葉が、澄んだ声で紡がれる。
それだけで、心は満足げに啼いた。
触れずともを引き寄せる瞳を見つめたまま、身を屈めて口唇を寄せる。
まるで、あの日の誓いのように合わせた口唇は、これまでに感じたことのないような熱さを孕んでいた。
――愛しています、ディオン様。
これから先も、ずっと……私は、心をディオン様に捧げ続けます。
一度隙間を持った口唇は、また角度を変えてしっかりと重なり合う。
二人の心を結び付けるように、深く深くお互いを絡め合わせた。
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言われただけなのに、身体は導かれるがままにディオンへと顔を寄せる。
「私も、愛しているよ」
欲しくてたまらなかった言葉が、澄んだ声で紡がれる。
それだけで、心は満足げに啼いた。
触れずともを引き寄せる瞳を見つめたまま、身を屈めて口唇を寄せる。
まるで、あの日の誓いのように合わせた口唇は、これまでに感じたことのないような熱さを孕んでいた。
――愛しています、ディオン様。
これから先も、ずっと……私は、心をディオン様に捧げ続けます。
一度隙間を持った口唇は、また角度を変えてしっかりと重なり合う。
二人の心を結び付けるように、深く深くお互いを絡め合わせた。
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