空ーsky-
「ごめんね。こんな時間まで、話しちゃって。車で送ってくよ。どの辺?」

春さんは車のカギを取り出しながら言った。

「いや……自転車で来たので」

勿論送ってくれるのはうれしいのだけれど……もう、外は真っ暗だし、冬だからきっととても寒いだろうし。

「あっそっか。じゃあ、彩斗お前がついてけ。俺はキッチンの片付けとかしてるから」

「了解!」

えっ海堂君が……いいの?

「俺、自転車とってくるね」

「あっうん」

海堂君が送ってくれるなんて思ってなかった。そういえば、春さんと海堂君って兄弟なのに似てないな。

「じゃあね。気を付けて」

「ご馳走様でした。また来ますね、春さん」

春さんは店の前まで来て、見送ってくれた
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