空ーsky-
『綿雲』
「さようなら」

やっと終わったーまさに解放。早く図書館行こう。あの人が帰っちゃうかも。

「ねー彩斗君。今日放課後予定ある?」

「んーどうしたの?梨乃ちゃん」

「カラオケにでも行かないかなーって。さっき橘と話してて、あいつは来るっていうから。メンバーは私と理穂、菜穂それに橘、木村なんだけど。どう?」

「ごめんね。今日これから兄貴の店手伝わなきゃいけなくて。せっかくだけど、いけないや」

「そっか。残念。またの機会に、だね」

「うん。じゃあね」

カラオケか。夏に行ったきりだな。あの人にあってからは平日は毎日図書館に行ってたし。明日にでも行こうかな。

「外寒そーって私マフラークラスにおいてきちゃった。友香ここで待ってて。取り入ってくる」

「うん。分かったー」

外、綺麗。寒そうとかそういう感情が先に出てくるなんてもったいない。冬は空気が透き通っていて、空がどんな季節よりきれいに見える。写真撮って帰ろう。カメラ持ってきてよかった。

パシャ

「何撮ってるの?楠木ちゃん」

「きゃっ」

「おっと」

「な、なんですか?」

上級生?おどろかされた感じだけど階段から落ちなくてよかった。
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