空ーsky-
「春さん。良かった、間に合った」
「あれ。結月ちゃん、今日は学校行くって約束してくれたよね?」
何とか閉館間際に図書館につくことができて、春さんにも会えた。良かった。
「行きましたよ。だから、ほら」
春さんの前で、一回転をしてみた。制服であることを主張するために。
「あっ制服だったんだ。ごめんね、気付かなくて」
「はい」
春さんとは、この図書館で知り合った。私が本を読みながら泣いているのに気が付いて。不思議そうにとか気味悪そうに避けるのじゃなくて、声を掛けてくれた。「大丈夫ですか?」って。初めてだった。嬉しかった。それから本の話をしているうちに私が今まで読んできた本を春さんも読んでいることに気づいた。今では一番の読書仲間で、一番気の合う話し相手でもある。彼はもう二十四歳だけど
「あれ。結月ちゃん、今日は学校行くって約束してくれたよね?」
何とか閉館間際に図書館につくことができて、春さんにも会えた。良かった。
「行きましたよ。だから、ほら」
春さんの前で、一回転をしてみた。制服であることを主張するために。
「あっ制服だったんだ。ごめんね、気付かなくて」
「はい」
春さんとは、この図書館で知り合った。私が本を読みながら泣いているのに気が付いて。不思議そうにとか気味悪そうに避けるのじゃなくて、声を掛けてくれた。「大丈夫ですか?」って。初めてだった。嬉しかった。それから本の話をしているうちに私が今まで読んできた本を春さんも読んでいることに気づいた。今では一番の読書仲間で、一番気の合う話し相手でもある。彼はもう二十四歳だけど