恋するのは、突然。

どうしたんだろう?
健介くん。

健介「奈々。あのなぁ。急なんだけど…いいか?」
奈々「うん。なに?」
健介「奈々って、中学ん時とか、何かあったの?」
奈々「へっ。それは…」
健介「?」
奈々「言えない…ごめん。いい思い出は、ないんだ。今がとっても楽しいから」
健介「そうか。辛くなったら言えよ。俺に。力になりてぇから。じゃ、そろそろ行くか」
奈々「う、うん」


奈々「ただいまー」
母「おかえりー」
健介「ただいまです」

奈々「ただいま〜。みんな!」
健介「ただいま」
里奈「お!おか!」
海人「どおやった?」
健介「別に…何もねぇよ」
龍平「… 」
奈々「何となく、健介くんと考えて、買って来た。どうかな?」

里奈「あ!これ、私好きだわ。ありがとう!」
海人「お!なつい。これ小学ん時、食べとったわ!」
龍平「俺は、これだな」
奈々「お。おお!良かったー」
健介「それな」

何だったんだろ。
健介くん、勘が鋭いな。
バレてんのか…

てか、何だろう?この気持ち。
健介くんが、里奈に話しかける時、心がズキンってする。
すごく苦しいし、痛い。
今までなかった、こんな気持ち…

みんなと喋って、楽しかったな。
友達っていいな。なんか。

母「奈々ー。そろそろ終わらないと、暗くなるわよ〜」
奈々「わ!ほんと!里奈ぁ〜、起きろぉ〜」
里奈「うん?なに?」
奈々「もう。7時よ!」
里奈「まじか!帰るぞ!」
海人「そやな。解散しようぜ!」
健介「お、おぅ」

龍平「そか、俺。先に帰るわ。またな」
奈々「う、うん。またねー!」
里奈「私達、海人と2人で帰るね!バイバイ!」
奈々「うん。バイバイ!!」

健介「ちょっと、近くまで話さないか?」
奈々「うん。分かった。お母さんに言ってくる。何時に帰るの?」
健介「7時半。うちの親には、話してあるから」
奈々「分かった」

奈々「お母さん、そういう事だから、よろしく!」
母「わかったわ」


奈々「どうしたの?」
健介「いや。コンビニで顔真っ赤だったのは、なんでかなって」
奈々「あはは。それは、恥ずかしい事だよ?」
健介「ん?」
奈々「何かよくわかんないんだ。今まで初めての経験で…」

健介「そうなんだ」
奈々「それで、本人に言うのも、アレなんだけど。何か健介くん見ると、急にドキドキして、里奈と話してた時も、胸が苦しくて辛くて、何でだろう?って」
健介「それって、俺もだ」
奈々「え?」

健介「俺も、龍平とか、海人とかと、話して欲しくなくて、もっと俺に頼って欲しい。もっと俺が近くにいなきゃって、そう思った」
奈々「そうなんだ」
健介「奈々のを聞いて、俺たちおんなじ事、思ってるんだな」
奈々「そうだね。って事は、両想いなの?」
健介「かもな。じゃあさ、俺と付き合ってくんない?」

初めて言われた。
これが恋愛小説では、告白というものなのね。

奈々「うん。よろしくね」
健介「お、おぅ。よろしく」

健介「俺達。今日から、カレカノだな」
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